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一服献上! -17-
2010年12月4日(土)21:30~
四条烏丸南西角
ひとり


先輩と飲んでいた。
在学中に茶の道を志して、家元の内弟子になるべく修行中の方。

学生のときには分からなかったあれこれを、
たくさん話すことができた。

将来に不安はない、という。

まっすぐだった。


別れた後、無性にお茶が点てたくなり、
四条烏丸の交差点で、ひとり。




人通りは多い。
ごはんを食べて、ちょっとお酒も入って、
いい気分で歩いている方が多いようだ。

三条大橋と違って、やや大人な、落ち着いた雰囲気がする。

京都で行なわれる国民文化祭の看板の前。
うんうん、これも文化。
と思いながら座す。

鴨茶 文化、文化。


信号が変わるたびに
右から、左から、
人が流れていく。

すぅ
と心を開いて
周りを受け入れる準備をする。

寒いからってキュッとした心持ちでいると
人は立ち止まらないのだ、経験上。

人間、結構敏感で

ぱっ

と見た瞬間に、いい雰囲気と、そうでない雰囲気を
感じ取るみたいだ。

そのセンサーに引っかかるように。
なごやかで、ゆるやかで、おだやかな雰囲気を作れるように。




30分ばかり座った頃
南の信号が青に変わって、
横断歩道を渡った人が走ってきて私の前を通過、
したと思ったら隣に座った。

10歳くらい。

道具を、じっと見つめている。
これは何をしているんだろう?
という表情を全く隠さず、全力で感じ取ろうとしている。

お茶しているんだよ。飲む?うん!
即答!
ちょっとは怪しみなさい!
知らない人に食べ物もらっちゃいけないんだぞ!

何かびびっとくるものを感じてくれたのだろうか。
こんな子は大好きだ、是非一服。。。
と思ったけれど、親がいるはず。

お母さんは?

 あそこ。

おお、完全に子供の様子を無視して、
さっさと歩いて行ってしまっているぞ。慣れっこなんだろう。

ちょっと聞いといで、飲んできていいかどうかさ。

 ぴゅん

という音がしそうな勢いで駆けていって、ちょろっと話して、すぐ戻って来た。
ダメ!って言われたな。
だってお母さん止まらないもん。

何も言わずにまた隣に座り、点前座を覗き込む。

さくっと点てよう。
茶を掬い、湯を注ぎ

 すげぇ

茶筅を振る。全工程20秒ほど。
はい、どうぞ。

飲んだことないんじゃないかな。

ぐいっと一口飲んで

 うわぁぁぁあなんじゃあこれは!苦いぃぃぃぃ!

という表情のお手本のような顔をしたけれど
そのままぐいぐい飲みきる。えらいな、この子。

どうだった?(ニヤニヤ)

 うん、、、これ(お菓子)もらっていい?

いいよ、たくさん食べな。

豆菓子をもぐもぐ。

お名前は?

 れんと。

れんと。いい名前だね。

ん。後ろに妹が。6歳くらい。
お菓子食べる?

 ・・・うん。

2つあげたらひとつ返してくれた。
よくできた兄妹だ。

 ありがとう。

まっすぐにこちらを向いて、れんとくんはそう言うと、
また ぴゅん と駆けていった。
妹も、後をパタパタと追いかけていく。


気持ちいいな。
とても晴れやかな気持ちになったよ。
こちらこそ、ありがとう。



人は流れる。
火が消える。
だいぶ冷えてきた。
ここらで終了、帰ろうっと。


れんとくんにお茶を差し上げられてよかった。
あの一服は、彼にとってどんな一服になるんだろう。


荷物をまとめて
まだ賑わう、週末の四条烏丸を後にした。

今回献上数:  1服
累計献上数:102服

written by 福

何とか年内に、と、大急ぎでのUPでした。
今年も残りわずか。
皆様、よいお年を。
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【2010/12/31 15:23 】 | 鴨茶日誌 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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